おれん家の本棚

音楽・映画・書籍なんかのテキトーな感想。フツーにネタバレする。

Antony and the Johnsons / The Crying Light

00年以降で最も優れたSSWの一人
両性具有として生まれたアントニー・ヘガティの声は不思議な響きを持っている
それは繊細なファルセットと確かな声量から成り立つ歌唱なのだろうが、何よりも魂で歌っているというのがしっくりくる説明だ
必然としての歌がここにはある
ジャケットは前衛舞踏家の大野一雄

Epilepsy Is Dancing


Kiss My Name
 

大野一雄
1906年~2010年6月1日)



今は亡き大野一雄に捧げられた作品
マイノリティーとしての悲しみと、それを受け入れて立つ強さがアントニーの音楽にはある
今作ではオーケストレーションがオペラ調の歌声を引き立てて荘厳な空気を作り出しています
人間ってここまで歌で自己表現できるんだな

「初めて彼の歌を聴いたとき、私は自分が天使の前にいるのだと分かった」ルー・リード