おれん家の本棚

音楽・映画・書籍なんかのテキトーな感想。フツーにネタバレする。

2016-05-01から1ヶ月間の記事一覧

立川談春「赤めだか」

今まで落語における人情咄・怪談咄の位置付けを掴みかねていたんだけど、作中で談志の言葉を借りて「落語とは業の肯定」と言い切るのを見て初めて納得いった。笑わせるだけが落語ではないのだ。また文庫版の装丁が素晴らしくて、人間の弱さ悲しさ可笑しさを…

クライヴ・バーカー「ラスト・ショウ」

血の本最終巻。絶版になっているのをこつこつと1冊ずつ入手しては足かけ4年読んでいたので感慨深いものがある。改めて驚かされるのはSFからスパイ活劇までに渡るバリエーションの豊富さと外れのなさでした。この後のバーカーはヘルレイザーなど映画方面での…

伊坂幸太郎「仙台ぐらし」

伊坂幸太郎が仙台のローカル紙で連載してたコラムのまとめ。伊坂節というか、肩の力が抜けた話ばかり収録されています。頭の良い人間のエッセイはテーマが無くても読ませるものがある。

梶井基次郎「檸檬」

色んな版元から出てるんだけど(青空文庫でも読めます)、こっちの表紙が良かったので買っちゃいました。意外と読みにくい気がします。文章を練りすぎてませんかね?それは兎も角、表題作・「桜の樹の下には」と色彩感覚が鮮やかな作家であるな〜と思います…