おれん家の本棚

音楽・映画・書籍なんかのテキトーな感想。フツーにネタバレする。

2018-10-01から1ヶ月間の記事一覧

小野不由美「月の影 影の海」(再読)

改めて読み返すと銀英伝の影響が色濃くて、世界観そのものに作品意図を感じる。 この世界、天帝が理想の国家を作ろうと計画して築き上げた感じするな。女媧的な 開発独裁しか許さない理になっているのも気になる。何かの実験場のような 里木からしか子供が産…

ヘッセ「デミアン」

不思議な小説である。書き初めは青春小説のようでありながら、最後は近代的自我の誕生と近代の誕生に至る。ここに綴られる言葉の数々はヘッセ自身が得た啓示なのだろう。大切にしたい言葉の強さがある。私は、自分の中からひとりで出てこようとしたところの…