おれん家の本棚

音楽・映画・書籍なんかのテキトーな感想。フツーにネタバレする。

東京アンダーワールド

ロバート・ホワイティングは日本人より日本の実態に詳しいんじゃないだろか


進駐軍上がりの不良外人の視点から戦後日本の復興を描く
この時期にまともな調査を行っていたのはGHQぐらいなのでそこに属していた男の意見は非常に貴重である
膨大な資料を基に政官財に跨る闇の戦後史が暴かれていく
今に至るまで続く腐敗の構図が浮き彫りにされていてタメになった


犯罪者の万華鏡
前作がニコラ・ザペッティを主人公にした長編とすると、本作は様々な犯罪者を主人公に据えた短編集である
「ジラード事件」の顛末は在日米軍問題を象徴しているのでそこだけでも読む価値はあると思う
外人ホステス問題については、国力が落ちてきたら確実に火がつくだろうね
バイアスの掛かっていない視点から見る日本の姿は斬新で面白かった