おれん家の本棚

音楽・映画・書籍なんかのテキトーな感想。フツーにネタバレする。

オノレ・ド・バルザック「ゴリオ爺さん」

ゴリオって何か響きがいいよね
それはまるで宇宙猿人ゴリのような


あらすじ
奢侈と虚栄、情欲とエゴイズムが錯綜するパリ社交界に暮す愛娘二人に全財産を注ぎ込んで、貧乏下宿の屋根裏部屋で窮死するゴリオ爺さん。その孤独な死を看取ったラスティニャックは、出世欲に駆られて、社交界に足を踏み入れたばかりの青年だった。

娘達もアレなんだけど、結局はゴリオ爺さんの問題なんだよね
爺さんが最後の最後で自分の愚かさに気付いて死んでいくように、自己認識が焦点になっていて面白い。
娘の為にと思っていた行為は実は自分の為だった、という気付きは読者も自身の問題に置き換えると身につまされるのではなかろうか