おれん家の本棚

音楽・映画・書籍なんかのテキトーな感想。フツーにネタバレする。

僕らのミライへ逆回転


あらすじ
トラブルメーカーのジェリーとつぶれかけたレンタルビデオ店の店員マイクは幼なじみ。ある日突然、店のビデオから映像が消える事件が発生。何と、発電所で感電し超強力な電磁波を帯びてしまったジェリーが全ビデオを駄目にしてしまったのだ。慌てた二人は苦肉の策で、『ゴーストバスターズ』『ラッシュアワー2』など消えた映画を自作自演で作り直す羽目に。しかし、驚くことにその手作りリメイク映画が町の人たちの間で大評判となり、店には長い行列が…。立ち退きを迫られていた店長は、これを見てビックリ仰天。が、この騒ぎを聞きつけてハリウッド映画の弁護士が乗り込んできた!

ジャック・ブラックという俳優がいる
小太りで冴えない風貌のコメディアンだ
彼は代表作「スクール・オブ・ロック」等に見られるように、往々にしてエキセントリックな役柄を演じる事が多かった
だが、逆にそれが足かせとなってキャラ映画に終始する面があったのも事実である
しかし、本作において遂に、その持ち味を活かした上で映画としてきっちりまとめてきたという印象を受けた
恐らくジャック・ブラック作品の中で最高傑作だろう 
簡潔に言ってしまえばこれは「映画のための映画」だ
前半の同人映画作成までは普段の悪ノリなんだが 、弁護士が乗り込んできてからの
「おれたちでおれたちの映画を作ろう」
からの脚本が非常にしっかりしている
自主映画を作ったからといって、店の閉店を止める事も街の移り変わりを留める事もできないのは誰だって分かっているんですよ
それでも、映画だからこそ出来る奇跡があるという持っていき方が素晴らしい 
序盤で小さな町の閉塞感を嘆きながら、最後は一体感で締めてるのも上手いね
これは見るべき映画