おれん家の本棚

音楽・映画・書籍なんかのテキトーな感想。フツーにネタバレする。

Pale Saints / The Comfort of Madness

90年代初頭の4ADの看板だったバンドの一つにPale Saintsがいます
丁度シューゲイザームーブメント勃興前に出た1stアルバムがインディーズチャートで1位を取ったりと人気を博していました
2ndからはメンバー交代もありバンド内の力関係の均衡が崩れて解散してしまったのが残念
ひでえ歌詞を清々しく歌う人たちでした
独特の世界観を持ってたよなあ、とユニオンで高値買取対象になってたのを見て思い出したり

Sight Of You


君を見ると憂鬱な気分になるんだ
君が何か言うと気分が悪くなるんだ

あんな奴、血溜まりの中で死ねばいいのに


邦題「狂気のやすらぎ」
4ADが誇るべき傑作の一つ
今となってはシューゲイザー愛好家達の間で知られるのみとなってしまったが、当時の英国シーンの輝きが最も発揮されている作品ではないだろうか
イアン・マスターズの神々しい歌声と歪な演奏陣の危ういバランスが、青春期特有の刹那さを放っている
マイブラよりもコクトーに近い感覚を受けた
シューゲには珍しく疾走感があるのも特徴的
こういった所にインディーズならではの良さというのがあるのです
猫の横顔をあしらった神秘的なジャケも綺麗で自慢したくなる
「Sight of You」の世界観が美しいねえ