おれん家の本棚

音楽・映画・書籍なんかのテキトーな感想。フツーにネタバレする。

ジョージ・オーウェル「動物農場」

ロシア革命を風刺した寓話そこには、全ての権力構造は腐敗するという真理が描かれている同時収録のエッセイ「象を射つ」「絞首刑」も植民地支配の本質を突いており必読こうした書物は読める間に読むべき

伊丹敬之・丹羽宇一郎「まずは社長がやめなさい」

当時の伊藤忠の社長と一橋大教授の対談 今世紀の初めに行われたものであり、以降の推移を鑑みるに重要なポイントが論じられています それは米国的な企業統治に対する警鐘だったり人材管理への提言だったりするわけで 日本経済全体を俯瞰するかんじなので、軽…

Sex Pistols / Never Mind the Bollocks

邦題「勝手にしやがれ」オリジナルパンクの教科書的な作品何気にまともに演奏してるんで、スタジオミュージシャンが吹き込んだ疑惑もあるライブ盤とかこの世の物とは思えないからな内容は3分以内にまとめたポップソング集で、ロットンの逝かれたボーカル以外…

バグダッド・カフェ

舞台はアメリカ、モハーヴェ砂漠にある寂れたカフェ バグダッドとは近くにある町の名前から来ている ゆったりとした優しい時間が過ぎる中、異邦から我が家へと変わっていく感覚に癒される 出てくる人が皆幸せな顔してるのが泣けるんだよな 人と人との触れ合…

スパルタンX

同名ゲームのおかげで知名度がやたらある映画深刻な場面が一つもなく終始コントみたいであるしかしながら、本作で見られるユンピョウ・ジャッキー・キンポーら三銃士の体捌きはまさに最盛期を示しており圧倒的それこそがカンフー映画の醍醐味でなかろうか

永瀧達治「ゲンスブール、かく語りき」

セルジュ・ゲンスブールの名言集 フランス音楽界最大の問題児だけあって言いたい放題で笑える ただ、著者のゲンスブールを意識した文体が鼻についた もっと発言の背景を書くべきだったと思う 「父に叱られると、私はベッドの中で仰向けに寝て泣いた。自分が…

Soundgarden / Superunknown

曲にメリハリが出た事で一般にも売れた作品 こんだけ重くても聴き易いのは驚き 「Spoonman」がカッコいいんだよね、薬中の歌のくせに 日本盤のライナーが「コーネルの目つきの悪さでビクンビクン」みたいな変な文章で笑った

士郎正宗「攻殻機動隊」

押井の主張が前面に出た映画版と違って分かりやすい刑事物に仕上げてる 原作はブレードランナー的なサイバーパンクのど真ん中を行ってるんですよねエンタメとしてはこっちの方が良質だろう 発売年を考慮すると、未来描写が本質的な部分で古びてないのが士郎…

チーム★アメリカ ワールドポリス

世界の平和を乱すテロリストに対抗すべく結成された「チーム★アメリカ」の活躍を描いた人形劇。過激な内容で公開も危ぶまれた話題作。R-18指定作品。ありとあらゆる方面に喧嘩を売ってる人形劇 左右を扱き下ろしてるんで誰からの助けも得られない反骨精神の…

808 STATE / Utd State 90

Pacific 202アメリカで発売された「90」の編集版 曲数が多いのでお得になってると思う ハウスミュージックの起爆剤となった作品であり、当時のマンチェスターシーンに与えた影響は非常に大きい テクノでありながらバンド形態を取っていることで、有機的な質…

ブライアン・W・オールディス「地球の長い午後」

キノコやばいあらすじはるか未来、寿命が尽きかけ膨張した太陽のもと、地球の自転は停止し地上には永遠の昼と夜が現れた。熱帯と化した昼の世界では、巨大に進化した樹木が大陸を覆い尽くし、活動する食肉植物が絶滅した動物にかわって地上を跋扈していた。…

桜庭一樹「赤朽葉家の伝説」

あらすじ“辺境の人”に置き忘れられた幼子。この子は村の若夫婦に引き取られ、長じて製鉄業で財を成した旧家赤朽葉家に望まれ輿入れし、赤朽葉家の“千里眼奥様”と呼ばれることになる。これが、わたしの祖母である赤朽葉万葉だ。―千里眼の祖母、漫画家の母、そ…

クライヴ・バーカー「マドンナ」

ホラーというかSMプレイ的な美学を感じる。「夢の中」はキリスト教でいう復活とか最後の審判が下敷きになっているぽいです。あの世界は原罪と復活で円環構造になっているのでしょう。

小野不由美「丕緒の鳥」

短編集。当然のようにどの話も完成度高いのだけど 特に「落照の獄」が印象強かった。小野主上の国家観が現れているのでないでしょうか。・法とは国の暴走を縛るためにある。・罪とは国が傾くことから生じる。・殺刑 は罪の抑制に寄与しない。・ならば殺刑の…

伊藤計劃・円城塔「屍者の帝国」

あらすじ19世紀末―かのヴィクター・フランケンシュタインによるクリーチャー創造から約100年、その技術は全欧に拡散し、いまや「屍者」たちは労働用から軍事用まで幅広く活用されていた。英国諜報員ジョン・ワトソンは密命を受け軍医としてボンベイに渡り、…

Black Rebel Motorcycle Club / B.R.M.C.

邦題「ブラック・レベル・モーターサイクル・クラブ登場」 いや、登場はいらんだろ ガレージロックの路線で出てきたが、かつシューゲイザーってのが面白い シンプルなようで霧を通したような音像が不思議な感覚である 「Whatever Happened to My Rock 'N Rol…

アンダルシアの犬

有名なシュールレアリスム映画 うん、意味わかんね 性と死のイメージがそこら中に表れて深層心理を見てる気分になる 場面ありきで連想ゲーム的に繋げてるんで、感じることが大切なのだろう 冒頭の眼球をアレするシーンは視覚への依存をこれ以上無いほどに否…

ハプニング

あらすじある日、ニューヨークのセントラルパークで人々が突然時が止まったかのように立ちつくし、唐突に自らの命を絶つという事態が発生。また、とある工事現場では作業員たちが次々とビルの屋上から身投げする不可解な惨事が起きていた。この異常現象はア…

エマニエル夫人 無修正版

あらすじ20歳の若妻エマニエルは、夫の赴任先であるタイで様々な性体験に身を委ねる。性の哲学者とも言うべきマリオ老人と出会ったエマニエルは、さらなるアバンチュールを重ね、やがて成熟した大人の女性へと変貌していく…。名前がやたら有名な作品今だとそ…

カンフーハッスル

あらすじ悪の横行する時代、強さに憧れるチンピラが一人。その男の名はシン。彼の夢は冷酷無情なギャング団“斧頭会”に入ること。ある日、悪事を働こうと“豚小屋砦”なるアパートに目をつけるが、なんと住人はカンフーの達人だった!?戦う三職人に奏でる刺客、…

ASIA

Don't Cryベスト、というか初期の全曲収録してる 馬鹿じゃないかw テクニカルだがプログレ期待してた人は肩透かしを喰うだろう むしろバグルスに近い80年代有数のハードポップであることは間違いなく、今聴いても楽しい ダサさとかっこよさは紙一重なのだ …

小手川ゆあ「死刑囚042」

YJでやってたヒューマンドラマ重いテーマだが深刻になり過ぎない描き方してる無理なく、綺麗に終わり余韻を残します泣ける

スティーヴン・W・ホーキング「ホーキング、宇宙を語る」

あらすじこの宇宙はどうやって生まれ、どんな構造をもっているのか。この人類の根源的な問いに正面から挑んだのが「アインシュタインの再来」ホーキングである。難病と闘い、不自由な生活を送りながら遙かな時空へと思念をはせる、現代神話の語り部としての…

The Starting Line / Based on a True Story

Bedroom Talkエモの界隈では割と有名だった人達実際しっかり作り込んであって好印象AARに似てると思いましたメンバーに華が無いのが後一つ成功をおさめられなかった原因だと思うルックスも重要というか、これ系のバンドってそういう面あるじゃない「Bedroom …

スティーヴン・キング「ハイスクール・パニック」

学生の頃ってこうゆう想像しない?あらすじ〈二年前のことだ。そのころから、ぼくのあたまはおかしくなり始めた―〉ぼくの名前はチャーリー・デッカー。プレイサーヴィル・ハイスクールの最上級生だ。ぼくは、代数のアンダーウッド先生と、歴史のヴァンス先生…

Korn / Korn

ヘヴィロックの祖、KORNの1st この不安を煽るジャケが内容に実に合っている どんだけ重低音好きなんだよってギターと、異様に強固なリズム隊、負の感情を撒き散らすボーカル 色んな意味で重すぎ 「Blind」から全ては始まったのだでも「KORNのサイコセラピー…

池上遼一「サンクチュアリ」

あらすじ経済的な繁栄を謳歌しながらも、閉塞感漂う日本の現状に疑問を持った北条彰と浅見千秋。社会の在り方を根本的に変革する必要を感じた二人は、裏社会と政界に身を投じ、「光と影」から“サンクチュアリ”を目指す!池上遼一の最高傑作 倒した敵がどんど…

高橋ツトム「スカイハイ」

あらすじ“人は死んでもまだ終わらない”怨みの門番・イズコが、最期の嘆きの選択、見届けましょう。親友に殺された妊婦が選んだ嘆きの選択は…。第1話「gain」他、背筋がぞぞぞっと寒くなる5つの死の物語…。高橋ツトムの死生観がよく表れてる 地雷震の頃から一…

高橋ツトム「地雷震」

あらすじ生きるという営為は、地雷原を歩くことだ。そしてその地雷は――他人に簡単に踏まれる。警視庁新宿署に籍を置く刑事・飯田響也。目には見えない「殺意」と対峙するその姿を描いた、ハードボイルド・クライムストーリーの金字塔主人公が歪に正義を体現…

Inspiral Carpets / Singles

そのうち再評価されたりして流石にドアーズには成れなかったが、独特のサイケ感が良かったバンド メロディーも何気に練られていてマンチェの中堅を守っていた 大きく外すこともなかったのに、時代と共に捨てられたのが可哀想である シャーラタンズが好きなら…