おれん家の本棚

音楽・映画・書籍なんかのテキトーな感想。フツーにネタバレする。

クライヴ・バーカー「ジャクリーン・エス」


あらすじ
生ある者を暗黒の世界へ引きずりこむ女、ジャクリーン・エス。裏切られた愛ゆえか、超能力で男の肉体を冷酷無惨に破壊する!恐るべきリアリティで描きあげた血も凍る鮮血のスプラッタ・ホラー。

「血の本」第2巻。
なんといっても表題作が出色のデキでした。
男たちの臓物を撒き散らしながら笑う美女には鮮烈なビジュアルイメージがある。
パーカー自身がSM趣味やら倒錯した性癖の宝庫なんだけど、それを肯定的に昇華したのが本シリーズと言えますね。
性と生と死が渾然となるラストは荘厳さすらあり圧巻です。純文学なのかもしれない。