おれん家の本棚

音楽・映画・書籍なんかのテキトーな感想。フツーにネタバレする。

倉橋由美子「聖少女」

むしろ性少女


あらすじ
交通事故で記憶を喪った未紀が、事故前に綴っていたノート。そこには「パパ」を異性として恋した少女の、妖しく狂おしい陶酔が濃密に描かれていた。ノートを託された未紀の婚約者Kは、内容の真偽を確かめようとするが……。「パパ」と未紀、未紀とK、Kとその姉L。禁忌を孕んだ三つの関係の中で、「聖性」と「悪」という、愛の二つの貌が残酷なまでに浮かび上がる。美しく危険な物語。

ファッションとしての少女趣味というんですかね。刺激的な内容の割に軽いタッチで小洒落てる。
レトロな世界観も相まって独特のロマンをかもしています。
あとがきの桜庭一樹がいい味だしてますぞ。

要するに、なにごともおこらない。なにごとも。夜が終わり、陽がのぼるだろう。