おれん家の本棚

音楽・映画・書籍なんかのテキトーな感想。フツーにネタバレする。

水木 しげる「鬼太郎のベトナム戦記」


あらすじ
1968年発表の幻の作品集の復刻企画。~水木しげるが描くベトナム戦争の真実~。子泣き爺が潜水艦に攻撃を仕掛け、ねずみ男ゲバラに変装? 決死の戦いを繰り広げる妖怪達……。 戦いの合間に田植えをする農民達。……サイゴンへの道は遠い。

ポリティカルな設定が異色すぎて取り沙汰されてるけど、ゆるいノリは普段の鬼太郎といった感じ
水木さん自身の従軍体験もあってか反米のスタンスで描かれてる
その姿勢についてあとがきでは理想主義的だったことを後悔していたりもする
とはいえ、傷を負ったゲリラの少女が徹底抗戦を掲げて歩き続ける最後は切ない読後感を残すでしょう
同時収録の他作品はどれも軽めの小品です
「妖怪ロッキード」の「角栄たちの顔って妖怪ぽくね→黒幕は妖怪に違いない!」という流れは笑った