おれん家の本棚

音楽・映画・書籍なんかのテキトーな感想。フツーにネタバレする。

Pink Floyd

プログレの頂点とされる事も多いピンク・フロイド
初代ボーカルはプレッシャーに潰され発狂、挙句に精神病院で生涯を終えています
残されたメンバーは最後までその幻を追いかけ続けたと言えるでしょう
演奏技術は他のバンドと比べるとそこまででもないんですが、実験性の方に重きを置いてる感じですね
特にアルバム「狂気」は一説だと最も売れたアルバムなので普遍性もあったんじゃないでしょうか
どれも歌詞が辛辣で、聴くと何ともいえない気分です

TIME


倦怠にまみれた一日を刻む時計の音
お前はただ無造作に時を浪費していくだけ
故郷のちっぽけな土地から出ようともせず
手をひいて導いてくれる誰かか何かを待つだけ

陽だまりの中で寝そべることに飽き飽きして
家の中から降りしきる雨を眺める毎日
若いお前にとって人生は長く
どんなに無駄に使っても有り余るほどだ
だが ある日 お前は
10年があっというまに過ぎ去ったことに気づく
いつ走り出せばいいのか 誰の教えてはくれない
そう お前は出発の合図を見逃したのだ

太陽に追いつこうと お前はひたすら走る
だが 太陽は沈んだかと思うと
やがて お前の背後から再び姿を現す
相対的に見れば 太陽はいつまでも変わらず
お前だけがそうして年老いてゆく
息切れはますます激しくなり
お前は刻一刻と死に近づいていく

歳月は年一年と矢のように過ぎ去り
お前は息をつく暇もない
お前の企みはすべて失敗に終わり
残ったものはかきなぐった予定表だけ



邦題「原子心母」
心臓に原子炉埋め込んだアトムみたいなおっ母さんの事らしい
表題曲はシンフォニックの誕生とされている非常に美しい組曲です
ロック的なダイナミズムはともかく


邦題「狂気」
言わずと知れたプログレの大名盤
SEの部分がやけにエクスペリメンタルで、後の音響派に繋がってる気がする
「Time」のイントロは今でも斬新
全体として大作に感じるが意外と一曲一曲はコンパクトなのが売れた理由でしょう
この内容でこのデザインにしたヒプノシスのセンスは心底異常だと思う

「本当は月の暗い側なんて存在しない。何故なら、すべてが闇そのものだから」


邦題「炎~あなたがここにいてほしい」
このアルバムは哀愁漂うギターが素敵
例のシド・バレットの逸話も泣けます
「ようこそマシーンへ」ええなあ


2枚組
我々を取り巻く抑圧的な環境を「ザ・ウォール」と表現している
1枚目は「Another Brick in the Wall」、2枚目は「Comfortably Numb」という超名曲が入ってるので長いけど頑張って聴く
段々と壁が積み重ねられていく


邦題「対」
ギルモア主導ということで弾きまくってる作品
アンビエント的に極めて自然に聴けてしまいます
「運命の鐘」は名曲