おれん家の本棚

音楽・映画・書籍なんかのテキトーな感想。フツーにネタバレする。

バットマン:ダークナイト・リターンズ


あらすじ
バットマンとしての活動を引退してから10年、両親の死のトラウマにいまだに引きずられていたブルース・ウェインは、ゴッサムシティの現状に憤り、老体に鞭打って自警活動を再開する。しかし、社会はもはやこうした自警行為をよしとせず、バットマンは新たなロビン(キャリー)とともに政府を敵に回した戦いに身を投じていく。

アメコミ史に残る傑作「ダークナイト・リターンズ」が遂に復刊という事で、既に読まれた諸氏も多いのではないでしょうか
ウォッチメン」と並ぶアメコミ史の転換点とされるだけあって異質な作品に仕上がっています
忘れがちだけど普通のヒーローと違ってバットマンは常人なんですよね
しかも勝手に自警してる犯罪者でもある
過剰な「正義」を振りかざす彼は、ベクトルの違いこそあれ相対する犯罪者と同種の狂人な訳です
法の「正義」と己の“それ”が乖離している事に気付いても、なお、微塵の迷いもなく闘い続ける
それこそがバットマンの強さであり、「正義とは何か」を現代に問いかけているのではないでしょうか
劇場版のバットマン像はこれを下敷きにしていると思われます
やる夫化もされているんでここから入ってもいいでしょう
http://oyoguyaruo.blog72.fc2.com/blog-category-105.html

復刻に際し、同時収録された続編「ストライクス・アゲイン」になると国家体制との対決まで行っちゃうんでやりすぎ感はあるんですけど
絵もなんか酷いし

スティーヴン・キング「これは、かつて出版されたコミックの中でたぶん最も良質な、傑作だろう」