おれん家の本棚

音楽・映画・書籍なんかのテキトーな感想。フツーにネタバレする。

ミスト

基本的にネタバレ

ミストは神映画だと思う(宗教的な意味で)
原作はスティーブン・キング
化物が動き回る霧の中をスーパーに閉じ込められる人たちの話
現実を直視できず「そんなの見間違いだあ」と出て行っちゃうおっさんとかも味があるが、勝手に意味を見出して「これは神の試練です」と言い出すババアの信仰が広がるところが恐ろしい
宗教の発生をカリカチュアして描く一方で、霧越しに絶対的な存在を見せ付ける監督の意図は明確だろう



結末での突き放しのように、圧倒的な者にとっては人間は一顧だにされない小さな存在にすぎないという突きつけ
この後半30分は21世紀映画史に残る


この評価の低さは星5か星1に割れがちな極端な内容だからだろう
個人的には傑作だと思う
映画館行っとけば良かった
モンスター映画というより信仰がテーマになっている
閉鎖された状況で狂気が信仰を産み出す様子に怖気が止まらない
Dead Can Danceの「熾天使軍」が流れる最終シーケンスに息を呑む