おれん家の本棚

音楽・映画・書籍なんかのテキトーな感想。フツーにネタバレする。

The Smiths

イギリスで一番有名なバンドはビートルズなんだろうがインディーズで一番有名なのはザ・スミスだったりする
高等遊民だったボーカルのモリッシー・天才ギタリストのジョニー・マーを中心に結成されたスミスはカルトヒーローの座に上り詰めたのでした
今でも80年代を代表する存在の一つ として記憶されています
引き篭もりだったモリッシーの綴る歌詞が独特で、駄目人間の間でとても人気がある
「消えない光~」は予備校帰りによく聴いたから好き過ぎて困る

The Headmaster Ritual

マンチェスターの学校を支配するのはけんか腰のいじめっこたち
優柔不断の豚ども、群れを率いる石頭の馬鹿教師
生徒を軍隊みたいに縛りつけ、若さへの嫉妬に満ちあふれ
1962年から変わらないスーツを着て
軍隊式のツーステップで僕の襟首を押さえつける
僕は家に帰りたい
こんな所にはいたくない
こんな人生は間違いだったと諦めるんだ
週の半ば校庭で
教師は生徒の膝を強く打ち、股間を膝蹴りし、顔に肘鉄をくらわす
夕食の皿より大きなアザができる

マンチェスターの学校を支配するのはけんか腰のいじめっこたち
全員なさけない豚野郎ども、群れを率いる石頭の馬鹿教師
生徒を軍隊みたいに縛りつけ、若さへの嫉妬に満ちあふれ
口にするのは1902年から変わらない冗談
軍隊式のツーステップで僕の襟首を押さえつける

「お願いです、今日の体育を休ませて下さい。ひどいカゼをひきそうなんです」
教師は僕をシャワー室に蹴り入れる
僕をつかみあげて睨みつけるんだ
僕は家に帰りたい
こんな所にはいたくない

There is a light that never goes out

今夜連れ出してくれよ
音楽が流れて若い元気な人達がいる所へ
君の車でドライブしよう
家に帰りたいなんて思ったことは一度だってない
だって僕には家なんてないんだから

今夜連れ出してくれよ
いろんな人に会いたいし、いろんな街の明かりも見たい
君の車でドライブをしよう
お願いだから、家になんて送り届けないで。
あの家はもう僕の家じゃないんだ。 あいつらの家さ。
あそこでは僕は邪魔者だから 

今夜連れ出してくれよ
本当に何処でもいいから
本当にかまわないから
薄暗いトンネルの中で
僕は思った、やっとチャンスが来たって
(でも奇妙な恐怖に襲われて何も言い出せなかった)

二階建てバスが僕らにぶつかってきても
君の側で死ねるなら、
そんなに素敵な死に方はない
十トントラックが僕ら二人を押し潰したとしても
君の側で死ねるなら、
それは僕の喜びで僕の名誉だ。

消えない光が輝いている
消えない光が輝いている


アルバム揃えた方がいいと思うがとりあえずこれ
イギリスを代表する詩人モリッシーの痛切な歌詞が素晴らしい
解散時に自殺者が続発するほど信奉者が多かった
「彼らの人生の最後にスミスがあっただけでも幸せだったと思うよ」
そんな音楽


82年不況下のマンチェスター、延々とニートを続けていたモリッシージョニー・マーが家から連れ出す事から全てが始まった
鬱屈したモリの書き続けてきた詩にマーの美しいギターが合さった時、新しい何かが産まれたのだ
この日を境に、マッチョイズムの象徴だったロックは社会的弱者の呻きを無視できなくなる
1stなのでまだ作りが粗いが「Still ill」「Hand in glove」といった原点が入っているので必須ですね
「This charming man」が入ってる盤を買いましょう
モリ「僕はなんとか生きのびた。そう言っておくよ」


最終作
前作の「女王は死んだ」が頂点なんだがこれはこれで味がある
モリッシーとマーの別離が感じられ物悲しい曲ばっかだ
「昨日誰かに愛される夢を見た」とか題名だけで泣かせてくれる
「Girlfriend in a coma」では朗らかに
「昏睡状態のガールフレンド
知ってるよ
深刻なんだ」
なんて歌ってて如何にもスミスらしい
「Stop Me~」はキャリア屈指の名曲