おれん家の本棚

音楽・映画・書籍なんかのテキトーな感想。フツーにネタバレする。

My Bloody Valentine

「エレキ・ギターを聞くということはノイズを聞くこと」サーストン・ムーア
この発言を体言するのがMy Bloody Valentineだった
隙間なく埋め尽くすノイズ、浮遊するようなボーカル、美しいメロディー
ポストロックすら先取りしていた楽曲群は今も圧倒的な革新性を持っている
91年発表の2nd「Loveless」は音楽史に残る名作とされる
ライブ中あまりの轟音に観客は耳から血を流すという話は有名である
15年以上に渡り沈黙を続けてきたが再結成し、去年にはフジロック出演までしたのでいい加減新譜を期待したい

Only Shallow


When You Sleep


定期的にこの狂った音圧を大音量で聴きたくなる
10人中9人が忌避して1人が墓場まで持っていく種の音楽ですな


次作が完璧過ぎるので影に隠れがちだが本作も十二分に名盤
ノイズの洪水に甘美なメロディーという手法は完全に確立している
ケヴィンがボーカル取ってる曲が中心でビリンダのコーラスが美しい
聴いてる間は何も考えなくてすむ


邦題「愛なき世界」
果てがないほど重ねられたノイズの嵐と不明瞭で浮遊するボーカル、どこまでも美しいメロディーで構成されている
ここで示されたのはロックの一つの完成形であり未だに斬新なアイデアで満ちている
全ての音楽観を打ち砕く一枚
新譜は出ると思えないからさっさとリマスター出せよ