おれん家の本棚

音楽・映画・書籍なんかのテキトーな感想。フツーにネタバレする。

ミヒャエル・エンデ「鏡のなかの鏡―迷宮―」



「バベルの図書館」を始め言葉によって形而上学的な概念を描き出す試みは昔からあって、本作はそうした流れに位置する実験小説と思われる。
タイトルの通り夢を舞台にした意識の可視化が主題となっていて、物語として面白いかというと好き好きではあるが、こうした実験精神に面白みを感じる人はどうぞ。
確かに迷宮感は凄かった。頭良い人にしか書けなかろう。

「だれも推し量ることはできないんです。希望を失ってしまったら、悪がどこまではびこるものやら…」