おれん家の本棚

音楽・映画・書籍なんかのテキトーな感想。フツーにネタバレする。

又吉直樹「火花」

持続するか分からないけど、少なくとも火花を書いた時の又吉直樹は天才だった。



芸人が書いたという話題性抜きに素晴らしい本でした。
努力が報われない、正しいことが通らない、かもしれない。それは青年期を通して誰もが学ぶことだと思う。
あれほどあったはずの時間が流れ去ろうとしていることに気付いた時の焦燥感。
それでも覆そうと、抗おうと、成そうと、刹那に生きる姿がどれほど美しく愛おしいことか。
火花に共感し感動できるなら、僕らにもきっとまだ炎が残っている。