おれん家の本棚

音楽・映画・書籍なんかのテキトーな感想。フツーにネタバレする。

ジャック・ケルアック「オン・ザ・ロード」



ビートジェネレーションのバイブルとして愛される名著。
小説とも散文詩とも取れる独特の言語感覚が魅力的でした。ビートって何なのと聞かれてもこーゆーのだよと言うしかない。
旧題の「路上」も良かったんだけど、原文の「On the Road」は複数の意味がかけられているのでこっちのが正確ではある。
ロードとは道であり途上でありタオなのです。
読んでて胸に去来するのは荒野のイメージで、これがアメリカ人の心象風景なんでしょう。生きることは動き続けること。道を行くこと。

テリーに、行くよ、と言った。
葡萄畑でぼくにそっけなくキスをすると、葡萄の列のあいだを歩いていった。
おたがい十二歩進んでから振り返った、愛は決闘だから。これが最後とばかりに見つめあった。