おれん家の本棚

音楽・映画・書籍なんかのテキトーな感想。フツーにネタバレする。

ジュノ・ディアス「オスカー・ワオの短く凄まじい人生」

最後のオチが釈然としなかったんだけど↓のAmazonレビューを読んで意味が分かった。シャッハさん。。。https://www.amazon.co.jp/review/R35ZP6R83YHJDX/ref=cm_cr_srp_d_rdp_perm?ie=UTF8&ASIN=4105900897

開高健「 日本三文オペラ」

小説というかルポっぽい。新ナニワ金融道でアパッチ族のことを取り上げていたので読んでみました。今も大阪に残る猥雑さが戦後のこの辺りから続く系譜にあると得心できた。醜くとも意地汚くても生きなければいけない哀しみが胸に伝わってくる。人間賛歌では…

野崎まど「バビロン 2 ―死―」

エグっ…最後に曲世が直接行動に出た理由が不明だった。やはり女性相手だと精神操作は働かないのだろうか。3巻が出るまでは位置づけが定まらないな。はよはよ。

野崎まど「バビロン 1 ―女―」

ラノベ調の表紙で損してるなと思った。確かにキャラは立っているが、キャラクター小説とは異なる質感がある。角川ホラーとかで出した方が良かった気がする。表紙可愛いけど。導入部としては申し分ない1巻目なので続きに期待。しかし最終巻は発売延期になって…

平山夢明「ダイナー」

あらすじひょんなことから、プロの殺し屋が集う会員制ダイナーでウェイトレスをする羽目になったオオバカナコ。そこを訪れる客は、みな心に深いトラウマを抱えていた。一筋縄ではいかない凶悪な客ばかりを相手に、カナコは生き延びることができるのか?暗躍す…

シャーリイ・ジャクスン「処刑人」

全ての女はメンヘラである/あった。モラトリアムに多額を費やし、与えられた家庭に不満を垂れ、意味もなく周囲と諍いを起こす。そんな未熟な自意識は少女を破滅の淵へと導いていく。頭が良いジャクスンは女の業を自覚し受け入れていたんだろう。一読しただ…

安部公房「水中都市・デンドロカカリヤ」

あんま人間性を阻害されるとデンドロカカリヤになっちゃうよ!安部公房作品に漂う閉塞感、モノクロな情景を見ると昭和の作家だなと思う。ストーリーテリングは無国籍風なんだけどね。現実の不確かさ、個人の脆弱さには戦後の影が落ちているのかもしれない。…

又吉直樹「火花」

持続するか分からないけど、少なくとも火花を書いた時の又吉直樹は天才だった。芸人が書いたという話題性抜きに素晴らしい本でした。努力が報われない、正しいことが通らない、かもしれない。それは青年期を通して誰もが学ぶことだと思う。あれほどあったは…

レイ・ブラッドベリ「刺青の男」

刺青が語り出すって設定はコンセプト勝ちですな。あらすじ暑い昼下がりにもかかわらず、その男はシャツのボタンを胸元から手首まできっちりとかけていた。彼は、全身に彫った18の刺青を隠していたのだ。夜になり、月光を浴びると刺青の絵は動きだして、18の…

西加奈子「漁港の肉子ちゃん」

あらすじ男にだまされた母・肉子ちゃんと一緒に、流れ着いた北の町。肉子ちゃんは漁港の焼肉屋で働いている。太っていて不細工で、明るい―キクりんは、そんなお母さんが最近少し恥ずかしい。ちゃんとした大人なんて一人もいない。それでもみんな生きている。…

杉浦日向子「百物語」

特に怖くはないあらすじ江戸の時代に生きた魑魅魍魎たちと人間の、滑稽でいとおしい姿。懐かしき恐怖を怪異譚集の形をかりて漫画で描いたあやかしの物語。杉浦日向子はストーリーというより空気を描く。この作品世界が息づいている感覚は、近年だと森美夏に…

高野秀行「未来国家ブータン」

あらすじ「雪男がいるんですよ」。現地研究者の言葉で迷わず著者はブータンへ飛んだ。政府公認のもと、生物資源探査と称して未確認生命体の取材をするうちに見えてきたのは、伝統的な知恵や信仰と最先端の環境・人権優先主義がミックスされた未来国家だった…

下園壮太「自衛隊メンタル教官が教える 心の疲れを取る技術」

精神的マッチョになろうと思って読んで見ました。要約すると「精神活動もエネルギーを消費するから休んだり計画建ててコントロールしよう」ということになります。メンタルの問題は自分でも把握しづらいため、こうした本を読んで客観視することが大切だと思…

カラマーゾフの兄弟を読み終わって

重厚長大という前評判に気後れしたものの、読んでみるとめっちゃエモかったです。ドストエフスキーはちゃんとエンタメしてるのが良い。2部構想で未完なのでストーリーの寓意が判然としきらないんですけど、以下私見。・ストーリーラインは①ミーチャの受難②イ…

ドストエフスキー「カラマーゾフの兄弟〈下〉」

えっここで終わるの。。。

ドストエフスキー「カラマーゾフの兄弟〈中〉」

アリョーシャ「くっさw信仰やめるわ」

DEATH NOTE Light up the NEW world

割と原作の世界観が好きなので読んでみました。あの後、世界はどうなったのかしらと気になっていたからです。うんこでした。以下うんこ解説。・月とLは精子バンクのドナーだったのか遺伝子をばら撒いています。ここ、重要な設定なのに説明がないのでよく分か…

ドストエフスキー「カラマーゾフの兄弟〈上〉」

上巻読み終えるのに1ヶ月かかりました。金原ひとみは4ヶ月かかったそうなので健闘と言える、かもしれない。しらない。登場人物紹介に終始する巻なので世間で絶賛される所以はまだ分かりません。きっとここで張られた伏線が活きるのでしょう。中下に期待。

酉島伝法『皆勤の徒』

通勤中に読むには色んな意味でしんどかった…家畜人ヤプーとかあんな感じ。解説読むまで何が起きてるか分からんかったわ。異形SFの怪作!”外回りはそれぞれが頭取という肩書きを持っており、従業者たちの首を鋭利な歯舌で切断して、結球させた通信葉に生首を…

山本周五郎「青べか物語」

箱庭世界観あらすじうらぶれた漁師町浦粕に住みついた“私"の眼を通して、独特の狡猾さ、愉快さ、質朴さをもつ住人たちの生活ぶりを巧みな筆で捉える。一つの世界の構築度では指輪物語に比肩するのでは。あるいはゼルダかもしれない。他人の妻を寝取って悪び…

ジャレド・ダイアモンド「銃・病原菌・鉄(上)」

やっと上巻読み終わりました。僕は進化が遅れているのかもしれない…ひたすら事例挙げて論証していくので長い長い。有意であることを証明するために必要なプロセスなんでしょうけど主張は自明なので省いちゃって欲しいです。作者が知性派の原始人みたいな風貌…

ホイチョイ・プロダクションズ「新東京いい店やれる店 」

とても勉強になりました。仮に色恋を抜きにしても、大切な歓待をセッティングする際に、いい年した大人が和民しか知らないというのは情けが無さすぎると思いませんか。本書はバブルの仕掛け人ホイチョイ・プロダクションズの手によるだけあって東京という巨…

吉野源三郎「君たちはどう生きるか」

岩波少年文庫の創設者、吉野源三郎による有名な道徳本。前々からタイトルが気になっていたので読んでみました。これちょうど第2次大戦前夜に発表されていて、閉塞していく全体主義社会の中で個の倫理を失うなとのメッセージ性が強い。君たちとは即ち読者たる…

立川談春「赤めだか」

今まで落語における人情咄・怪談咄の位置付けを掴みかねていたんだけど、作中で談志の言葉を借りて「落語とは業の肯定」と言い切るのを見て初めて納得いった。笑わせるだけが落語ではないのだ。また文庫版の装丁が素晴らしくて、人間の弱さ悲しさ可笑しさを…

クライヴ・バーカー「ラスト・ショウ」

血の本最終巻。絶版になっているのをこつこつと1冊ずつ入手しては足かけ4年読んでいたので感慨深いものがある。改めて驚かされるのはSFからスパイ活劇までに渡るバリエーションの豊富さと外れのなさでした。この後のバーカーはヘルレイザーなど映画方面での…

伊坂幸太郎「仙台ぐらし」

伊坂幸太郎が仙台のローカル紙で連載してたコラムのまとめ。伊坂節というか、肩の力が抜けた話ばかり収録されています。頭の良い人間のエッセイはテーマが無くても読ませるものがある。

梶井基次郎「檸檬」

色んな版元から出てるんだけど(青空文庫でも読めます)、こっちの表紙が良かったので買っちゃいました。意外と読みにくい気がします。文章を練りすぎてませんかね?それは兎も角、表題作・「桜の樹の下には」と色彩感覚が鮮やかな作家であるな〜と思います…

クライヴ・バーカー「ゴースト・モーテル」

血の本4作目。自分の手が勝手に動いて金玉を握りつぶす話が怖かったです。

ジョナサン・サフラン・フォア 「ものすごくうるさくて、ありえないほど近い」

911をモチーフにしてるけど、もっと普遍的な人間の悲しみを描いた作品でした。物語に沿って挿入される写真だとか、視覚に訴える工夫が印象的。混乱した登場人物による乱れた語り口など、言語化できない感情を描写することに主眼が置かれています。 だからこ…

ジャック・ケルアック「オン・ザ・ロード」

ビートジェネレーションのバイブルとして愛される名著。小説とも散文詩とも取れる独特の言語感覚が魅力的でした。ビートって何なのと聞かれてもこーゆーのだよと言うしかない。旧題の「路上」も良かったんだけど、原文の「On the Road」は複数の意味がかけら…